2016年11月1日火曜日

セミクジラの髭、横浜竿

今年の9月シマアジに興味を持ちいろいろ調べていて、昔の釣り情報1978年10月17日号の記事に目がとまりました。

南房のシマアジの記事。

シマアジ仕掛けとして紹介されているのは、オモリ30号の胴付きアジ用サビキ仕掛け。

そして、ドラッグ調整のできるものという、現代では「?」な解説。

さらに、「胴調子の横浜ザオ、または小ダイ用」とあります。

この横浜ザオとは何か?

和竿のひとつ。

横浜の船頭や漁師が作る実践竿で、原竹に丸節を用いるのが特徴と言われています。

例えば、横浜竿の中でも、テンヤオモリでしゃくりあげる、マダイ等のシャクリ竿。
胴調子というよりは、鋭いアワセが求められるため、極端な先調子。

竿先には、セミクジラの髭が最良とされ、ナガスクジラは2番手。

このクジラの髭も気になります。

延べ(ワンピース)の丸節竹の先にセミクジラの髭を継ぎ足すという横浜竿の形状。
中通しにすることは困難であり、必然的にガイドを取り付けた外通し竿に仕立てられることになります。

この横浜竿の形状が、和竿における外通し竿の原型とも言われています。

そのアイデアには、舶来の六角竿(バンブーロッド)を見ることができた横浜という土地の利があるとのこと。

そして、この竹竿のいいところは、天然素材、天然弾性。

グラスには粘り強さがある反面、弾力の頼りなさを指摘する人もいます。

一方、竹の反発力には、魚が逃げるのを食い止める抵抗があります。
この弾力により、直にアタリを感じることができる。

では、カーボンはどうなのか・・・と?

竹には、日本独特の釣趣がある?

そして、1978年当時、南房シマアジに求められたのは、胴調子の横浜ザオということで、いったい、どういう竿なのかと興味深いところであります。

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