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2017年10月1日日曜日

中通し竿とピアノ線

江戸前のハゼ竿といえば、中通し竿(注)

とは言え、最近の水深1mの浅場で釣るハゼ竿は、五尺(1.5m)の外通しが使いやすいと思います。
極鋭ゲーム MC-150AGS-手バネ仕様

しかし、深場や、船では、9尺前後の竿丈が一般的であり、そうした竿丈では、胴中の道糸に遊びができる外通し竿は不向きとされています。

一方の中通し竿の欠点は、糸を通す手間が面倒なこと。
一度通したら、通しっ放しのまま仕舞い、シーズン後、中を掃除することになります。

7月に初めて手に入れた中通し竿があるのですが、この時期に赤潮・青潮が発生。
アオコのようなものがついたのか、糸の通りが悪くなったため、確認していたところ、力余って、糸を穂先から抜き出してしまいました。

これを再び、中通しに通すのが、大変です。

各太さのナイロン糸を押し込んだり、極細の針金を突っ込んだりしてみたのですが、節の段差のあたりで止まり、入っていかないようです。

やはり専用の中通しワイヤーを使うか、素人が無理するよりも釣具屋さんに見てもらうのが安全です。

中通しワイヤーは販売中止になった?とか、代替にピアノ線を使うという話を聞いたことがあり、とりあえず、ホームセンターでピアノ線を購入してきました。

0.35ミリ×12mで210円くらい。

このピアノ線を穂先から入れ、ゆっくりと竿をねじりながら押し込んでいくと、スムーズに通りました。

この後、ナイロン糸とピアノ線の連結をどうするか?

電動リールの糸通しピンのように、ピアノ線を折り曲げて、糸を繋ぐにも、かさばって通らず。

ナイロン糸とピアノ線を瞬間接着剤で繋いでも、途中で外れました。

こんなことをやっていて、中で目詰まりしたら大変と思いつつ、次へトライ。

いったん、ピアノ線をPE1号ラインと連結。

摩擦系ノット(ミッドノット)です。

このPEラインとナイロン道糸ラインを結んで、引き出したところ、うまく通りました。

(注)中通し竿:穂先から手元まで、各継ぎの節目をくり抜き、道糸が竿の中を通る方式の竿。

2017年7月9日日曜日

ボートハゼ(江戸川放水路)(2)

大潮

先週に続き、ハゼを釣りに江戸川放水路に行ってきました。

今回は、伊藤遊船さんのボートへ。

えさ(アオイソメ)、針(3号)を購入。
今回は、レンタル竿ではなく、ハゼ竿を調達し試し釣り。

先週よりも下流のポイントに到着。

さっそく釣り開始。

大きい餌のほうが反応があるのですが、ぶるっというアタリとともに、針に通した部分を残して取っていきます。

ただ重いだけの反応もあり。
上げてみると、正体は、こいつでした。


針がかりしにくい状況や、アタリも先週よりも少なめで、苦戦し、お昼にあがりました。

<釣果>
ハゼ15匹、大きいので10cm。
外道にカニ。クサフグ。

<釣具>
中通し竿7尺マル東(寒山)
道糸1.2号
針3号
アオイソメ

<食>
頭を残してさばき、干し網へ。

良い天気の中、約5時間で、いい感じに干しあがり。

最近手に入れた干し網ですが、夏場は重宝しそうです。

前回、甘露煮に挑戦したのですが、佃煮の味付けになってしまった感があり、再挑戦。

砂糖、みりん、酒の他、アカシアはちみつを加え、昆布に巻いて煮込みました。
アカシアはちみつ
醤油は後から加えるようです。

いったん味見。

いいダシがとれそうなので、今回は煮切らず、容器に移し、冷蔵庫で寝かすことにしました。

さらに味がでてくることを期待。

冷蔵保存し、キンメの煮つけの素にも、利用しようと思います。

2017年1月2日月曜日

東京湾シロギス

大潮あとの中潮(新年2日目初釣り)

新年あけましておめでとうございます。

釣りはフナに始まってフナに終わるといわれています。

しかし海の釣りに恵まれた人の場合は、フナにはじまらず、内湾の小物釣りから入るようです。

ハゼ、キス(シラギス)、そして玄人向けの青ギス(アヲギス)が、戦前から東京でポピュラーな釣り物だったようです。

昭和16年9月に出版された、「内湾の小物釣」という古書を読みながら、ハゼの次は、キスにしようと考えつつ、年が明け・・・。

さっそく、深川富士見さんに、シロギスを釣りに行ってきました。

正月2日の初釣りですが、狙って釣るシロギスは、はじめての釣りとなります。

家から一番近い船宿で、車利用、下道30分、6時30分到着。

ほぼ満席で、7時30分頃出船。

約1時間かけて、中ノ瀬方向のポイントに到着し、釣り開始。
木更津沖水深20m前後。

両隣のお客さん、向こうのお子さん、女性、次から次とアタリがあるものの、私にはしばらく、アタリなし。

蛍光オモリから、普通のオモリに変えて、ようやくアタリ。
年初1匹目の魚をゲットしました。

全体的にサイズが大きいです。

23cmクラスのシロギスは、サンマのよう。
このクラスの2点掛けとなると、竿はしなり、違う魚が釣れたのかと思うほど。

その後も、胴付き仕掛けに変えたり、テンビン仕掛けに戻したりしながら、飽きない程度にアタリ。

キスの他にも、トラギス、アジ、イシモチと、初釣りを楽しめました。

正月なので、いつもより早めの13時に釣り終了。

お土産をいただいて帰宅。

<釣果>
シロギス23cm他、42匹
小アジ10匹
イシモチ1匹
トラギス数匹

<釣具>
オモリ15号
キス仕掛け(テンビン、胴付き)
竿:銀座東作キス竿、並継、六尺七寸三分、グラス替穂先負荷15号
リール:シマノツインパワーC3000HG
PE0.8号、リーダー2号
竿受:スーパー受太郎

<食>
キス、アジ、イシモチを天ぷらでいただきました。

醤油、ポン酢を少々。
相当に旨かったです。ハゼも旨いですが、これも旨い。

お土産にいただいた、ハゼの佃煮、アサリ、昆布巻きは、酒の肴に。

明日の朝も、餅といっしょに食べようと思います。

2016年12月3日土曜日

ボート落ちハゼ(江戸川放水路河口)

中潮

夏と秋の風物詩、ボートハゼ。
このハゼも、冬に入ると水温の安定している沖の深いところへ移動します。

これを「落ちハゼ」と呼ぶようです。
そして、水深10mの深場をケタといい、ケタに落ちたハゼを、「ケタハゼ」とも呼ぶようです。

落ちハゼは、活性が低く、食い渋り、アタリもデリケートで難しいのですが、体長15cmクラスの見事に太ったハゼが釣れるそうです。

この「落ちハゼ」を釣りに、伊藤遊船さんに行ってきました。
はじめての「落ちハゼ」。
ハゼ自体がはじめてで、海の手漕ぎボートもはじめてのチャレンジとなります。

朝8時の便へ。
駐車場は無料。
2人乗りボート3500円、青イソメ540円、仕掛け330円。
竿、氷は持参しました。

河口付近まで、引き舟し、釣り場で、手漕ぎボートに乗り替え。
すでに、多くのボート客が釣りをしています。

トイレや仕掛け、エサなど、何か用がある場合、オールを上げて合図すれば、係の人が船外機船に乗って助けに来てくれる便利なシステムとなっています。

久しぶりの手漕ぎボートで、場所決めにもたつきながら、ようやくアンカーを降ろして、釣り開始。
汗をかき、日も出てきたため、防寒インナーを1枚脱ぎました。

しばらくして、最初の1匹。人生初、落ちハゼ、ゲットです。
型は大きくありません。

この日のために、調達したビクの出番。

昌栄 丸メッシュビク 30cm。
投入口が大きく、浮きもついていて便利だと思います。

青イソメも、つい先日調達した餌箱へ移動。
ア・ネットコトブキヤ 木製エサ箱A 小
重量が安定するのと、エサもちも良くなります。

天秤仕掛け。
オモリは8号が標準。今回は、2号も持参しました。

竿も2本。

リール竿。少し前に手に入れたものですが、今回初おろし。

キス竿の流用。

へち竿の流用。

キス竿のほうがよく釣れました。
竿先が向こうアワセにちょうどいい堅さなのか、置竿にしとくだけで、釣れる感じ。
浅場・深場の替え穂先になっていて、湾フグにも使える柔らかい穂先のほうを利用しました。

今回の海手漕ぎボート釣りの他、堤防釣り、かかり釣り、イカダ釣りなどに興味を持ち、調べているところです。

へち際に、黒い貝がびっしりはりついているのを発見し、ボートへち釣りをしてみたのですが、アタリは、ハゼのみ。クロダイはいませんでした。


このポイントで、大物「落ちハゼ」ゲット。
17cmクラス。
このクラスを、もう1匹釣って、14時終了。


<釣果>
落ちハゼ。
 17cmクラス2匹。他10~13cmの秋ハゼクラス。

<釣具>
キス竿:並継、六尺七寸三分、グラス穂先負荷8~10号、銀座東作
リール:シマノ・セイハコウ60
PEライン:シマノ・パワープロ BOATGAME 0.8号
オモリ:円盤8号

へち竿:布袋竹、インロー継、七尺七寸七分、グラス穂先負荷ふかせ~2号、小判東作(正勇作)
リール:ダイワ・BJ75
ナイロンライン:サンライン・落し込み黒鯛 MARK-WIN 2.5号
オモリ:タイコ2号

ハゼ仕掛け:天秤10cm、2本針5号
魚籠:昌栄 丸メッシュビク 30cm
餌箱:ア・ネットコトブキヤ 木製エサ箱A 小

竿受:第一精工 スーパー受太郎、受太郎

<食>
てんぷらと、から揚げにしました。

てんぷら

から揚げ

ハゼ、久しぶりに食べましたが、旨いですね。
特に、てんぷらが旨かったです。

シロギスやコチもしばらく食べていないのですが、また、食べたくなりました。

<P.S.>

1匹、まな板の上で活きていたことに気づき、鍋の水道水に入れたところ蘇生しました。

すごい生命力です。




2016年11月18日金曜日

東京湾カワハギ(2)

北風 晴れ (中潮)
竹岡沖水深23~30m

和竿で挑む東京湾カワハギ!

葛西、須原屋さんに前日予約し、行ってきました。
はじめての船宿ですが、葛西に住む兄が船釣りをやっていた時期に、アジ釣りでよく利用した宿とのこと。

平日のため、空いており、右舷オオドモ、悠々と釣り座を確保できました。
和竿に、はじめての片軸リールを使用するため、他のお客さんに迷惑をかけずに、いろいろ試せます。

川の向こう岸に浦安吉野屋さんの船が見えます。

1時間30分かけてポイントに到着し、釣り開始。

片軸リールは終始フリー(無制動)。
ドラグなし、ストップのスイッチもなし。
リールは下向きで、人さし指を側面にあて、ブレーキをかけたり、ストップさせたりします。
ドラグも指ドラグ。

スプールの回転はかなり良好、片軸フィネスみたいに、ラインがスムーズにでていきます。

オモリ着底間際、たるみを多くださないよう、指先ストップ、着底時にエサをすべて取られているケースがあるため注意深く、カンをはたらかせます。

間もなく外道のアタリ。

カーボンに比べ、和竿は鈍感な印象がありましたが、片軸PE0.8号をセットした今では敏感な印象。

やはり、前回の和竿に両軸リールは、和服に靴、刺身にソースの感があり・・・。
見た目にも、和竿は片軸がマッチすると思います。

他、いいところは、片軸リールにかけた人さし指からダイレクトに感度が伝わってくるところ。

昔の人は、カワハギをあえて手釣りで試し指先でアタリの感覚を養う練習をしたそうですが、おそらく似たような感覚。

これは、発見した感があり、終日、和竿で通しました。

やがて本命のアタリ。
すぐにアワセてもかからない、キキアワセが必要になるとのことで、ここはグッと我慢。

スプールにかかった指に力を入れ、押さえつつ、竿先に重みがかかったときにアワセ、指先を軽く押さえながら放して、ハンドルを持つ手にバトンタッチし巻き込み開始のフェーズへ。

これは、実に新鮮な釣り方。

ゴボウ抜きで引上げ、スプールフリーにし、取り込み。

釣る前は、ストップボタンがついていないことに不安を感じていましたが、不要なことがわかりました。
むしろ、常時スプールフリーのため、取り込み等、竿から手を放したとき、不意な角度で竿先が曲がる事故が減り、都合がいいことがわかりました。

また、ドラグがないほうが、指先へのアタリがダイレクトになるのではないかと。

午前中は5匹。

カワハギは今回で4回目ですが、午後になるころには、外道と本命のアタリの違いが、明確にわかるようになりました。
ただ、サバフグについては、大物のカワハギと間違えるシーンも。

14時17分時点で、10匹。カサゴ1匹もキープ。

その後、エサ、仕掛けがちょうどよく終わり、釣り終了。

船宿ブログ写真


<釣果>
カワハギ10匹
カサゴ1匹
トラギス、サバフグたくさん。

船中トップが30匹、次29匹と、竹岡沖では、これまでになく好調だったようです。

しかし、30匹とか、どうやって釣るのか不思議です。
カワハギが難しいし、外道にも邪魔されたりで、難しいと思うのですが・・・。

<釣具>
正哲作 カワハギ竿、全長2m、布袋竹、インロー継、イワシクジラ穂先、根掘り手元
リール シマノ・セイハコウ60 Right/Left、PE0.8号
仕掛け:ダイワ快適カワハギ仕掛け(スピード)7/7.5 ワンデイパック2個。7は外道が釣れやすく、やはり、7.5がしっくりします。

リーダー3号:クジラ髭に負担をかけないよう、一定の負荷では切れるよう対策。

オモリ:銀座東作だるま25号赤。今回、これは、エサ取りのアタックが激しかったため、普通の鉛小田原型25号に変更。

今回、片軸のポテンシャルを発見しました。今後、湾フグやシロギス、スミイカ、アナゴ、コチ、スズキ、ひとつテンヤにも利用したいと思います。

温故知新:故(ふる)きを温(あたため)新(あたら)しきを知(し)る。

<防寒対策>
カッパにするか防寒スーツにするか迷う季節。
防寒スーツは、最高気温12度くらい。
今回は最高気温15度のため、カッパ。
モンベルストームクルーザーをコーディネート。
下着はユニクロ・ヒートテック。
ミッドレイヤーは、ユニクロのフリース。

<食>
血抜きしていないため、肝は湯引き。
刺身を、ワインで。

2016年11月14日月曜日

片軸リールの導入(2)~オリムピック80ハイスピード

釣り具屋さんのホームページを見ていたところ、お宝コーナーに、オリムピック製、片軸80mmハイスピードが・・・。

在庫を確認し、早速、買いに行ってきました。

4000円でゲット。
意外に、あるものですね。

箱つき。



当時の値札もついていました。2500円だったようです。

本「服部博物館」で、その存在を知りましたが、ほぼ同じ形。

本に掲載されていたのは、昭和27年製のようですが、大人気モデルで、長い期間製造されていたようです。

昭和40年に入り、胴付きリール竿というのが、カワハギをはじめ最先端の釣りで、この船の釣りでは、ハンドル1回転で、2~3回転になる高速巻きの片軸リールが必要とされていました。

また、他の型式のリールでは、少しづつ都合の悪いところがあったようです、

当時の基準で、リールは、ハイスピードの60ミリ、80ミリ、100ミリ、大きさは好みによるとのこと。

右きき左ききに関係なく、左手に竿、右手でリールのハンドル操作。
左手人さし指をリールのスプールにあててサミング。

当時は、着座姿勢での釣り。このため竿が現代よりも長めなのでしょう。
【Fishingシリーズ/14、カワハギ(昭和42年高橋豊著、西東社)】

その後は、片軸の他にも、ABU5000番などの小型両軸に変わってきたようです。

この80ミリ片軸を購入する際、カワハギには重く、ハナダイなどの胴付き用と言われましたが、重量を計測すると、370g程度でした。

普段ライトタックルで使用しているカルカッタ800Fと、ほとんど同じ重さで、問題なさそうです。

巻かれていたナイロンラインは残し下巻きとして利用し、上にPE0.8号を巻こうと考えています。
タイコリールなので下向き。

最初は油で汚れていましたが、拭き取ったら、ピッカピカに蘇りました。
油がたっぷりとついていたため、サビなしの状態。

ドラグなし。ストッパー、音あり/なしのスイッチ付き。

つい先日、釣り文化資料館で、味わいのある片軸リールを見て、感動しました。
この感動が冷めないうちに、偶然にもお宝が見つかりました。

しっかりと実釣で使おうと思っていますが、サビさせないように、大事にメンテしていきたいです。

2016年11月11日金曜日

四谷の釣り文化資料館

四谷の釣り文化資料館に行ってきました。

近辺には消防博物館、新宿歴史博物館と、なかなか見どころのある博物館が多いです。

比較的、近くにあるのですが、釣り文化資料館は、平日しかやっていないため、行く機会がありませんでした。

和竿や魚籠などの伝統工芸に最近興味を持つようになり、見に行くきっかけとなりました。

釣り文化資料館は、(株)釣りニュース創設者、船津氏が1989年に開設した、釣り分野では全国初の本格的公開施設とのこと。

記帳後、パンフレットをいただき、入場。

展示の和竿、銀座東作。
より古い歴史を持つ京竿は工芸的な装飾が多いが、江戸和竿は実用性を重視して、あっさりとしています。傷が目立たないよう、漆も薄めで、塗ったあと、ふき取った仕上げになっているものが多いです。


しゃくり竿は、横浜竿とはまた別の系統とのこと。

リール各種。

今一番関心がある、片軸リールもたくさん置いてありました。

本格的な、リール釣りは、戦後の昭和20年代(1950年代)から。
また、グラス竿が普及した昭和40年代から、グラスや六角竿と区別するために「和竿」という呼称が使われるようになったとのこと。
そして、昭和50年代後半、伝統工芸品として認定を受け、「江戸和竿」という呼称がブランドの意味合いも含め使われるようになったとのこと。

この1960年代、そして私が釣りをはじめた1970年代。
この時期の釣り具に、ノスタルジーというよりは、新鮮さを感じています。

魚籠(兼)道具入れ各種。

釣り古書。